☆ 認知症の方との接し方 !! コミュニケーションに困ったとき
認知症になると、今まで出来きていた事が出来なくなり、意思の疎通が上手くいかない場合が多くなってきます。そんな状態になることで一番困っているのは当事者である高齢者です。認知症の高齢者は何もできず、家族に心配ばかりかけている自分の状況が不安でいっぱいなのです。
認知症の高齢者と接する際には、この不安感をどうやって軽減させてあげられるかが鍵となります。ここでは、その不安感へのケア基本をご紹介しましょう。
叱らない
大声で怒鳴り散らしたり、早口でまくしたてる態度は認知症の人を不安や混乱に陥らせます。怒鳴られてもその訳が理解できないので、認知症の人の心には「不快感」「いら立ち」のみが残像として残ってしまいます。
プライドを尊重する
「こんなことも出来ないの?」など、相手を見下したり、子供扱いする、無視するなどの態度は決してしてはいけません。人生の先輩として、個人を尊重する態度を取ることで、高齢者の自信につながります。
否定的な事を言わない
会話がかみ合わなかったり、見当違いの話をされてもイライラしてはいけません。相手の会話に同調し話を聞き、受け入れることで高齢者は安心感を持ちます。
必要以上に介助しない
自分で出来ること、したい事は率先してさせてあげましょう。その時には必ず見守りを行い、危険な時だけ介助を行うようにしましょう。自分で出来るという達成感や自信は、認知症の改善にも大きな効果を持っています。
面会には気を付けよう
上記のほか、もし認知症のご家族が施設に入所しておられる場合に気を付けてもらいたい点が面会です。たとえ家族の顔と名前がはっきり分からないといった状況であっても、自分だけに会いに来てくれる人の存在は特別です。
認知症の人にとって家族は、いくら見分けが付かなくとも、感覚的に親しい間柄という事を察する事が出来ます。そんな家族の面会は、嬉しさや安らぎを感じることの出来る大切な時間なのです。
施設のスタッフは介護のプロですが、利用者の方の今まで過ごされてきた日々や志向までを把握しているわけではありません。出来る限り面会に足を運んでもらい、思い出話に花を咲かせたり、家族同士の時間を過ごす事が高齢者にとっては一番楽しい時間に違いありません。
家族は認知症ケアの一環として、時間の許す限り積極的に面会に訪れ、高齢者との時間を過ごす事が求められます。
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